竹内結子 大切な時間
ひとりになった時、考えるんです「さて、何がしたいかな、自分」って
ひとりの時間
丸太からピョンと飛び下り、落ち葉の道をサクサク歩く。枯れ枝を地面にさして
「植林(笑)!」といたずらっぽく笑う。そんな竹内さんを冬の木漏れ日が
包み込む。その様子はまるで一人遊びをしている猫みたい。
「ひとり遊び?得意ですよ。というか私にはひとりの時間が絶対必要。
人と会うのは好きだけど、ずっと誰かと一緒にいると気が休まらないんです。
楽していても『合わせていれば無難にすむ』とどこかで思っていて、
知らないうちに無理をしていることがあって・・・」
けっこう人に気をつかうほうですか?
「そうですね。ただ、そうなんですがガンコな部分もあって(笑)、会話を
ノリで返せなくて困ることもあります。話していて
『ん?! 違うんじゃない?』と思うと『結局、私はどう思っている?』
って考え始めて、自分を掘って掘って行き止まり!みたいな感じになる(笑)
そういう時も、ひとりになって自分を練り直したくなります」
お風呂・台所・読書。静かな状況が好き
ひとりの時間はどう過ごしているの?
「お風呂でボーッとしながらダラッダラ汗かいたり、本を読んだり。
ミステリーが好きで、最近は東野圭吾さんの『片思い』に夢中でした。
もうね、紅茶をポットから注ぎながら、『あーこぼれるかもしれないけど
本から目が離せないッ』ってくらい(笑)」
そう話しながら、本当に目をキラキラさせる。
「じゃぁ今日は帰ったらなにをしたい?」と聞くと、
「そうですねー。きのうキッチンをめちゃくちゃピカピカに磨いたんですよ。
だから、じっくり煮こみ料理をしたい。煮こまれる様子を見ながら、
横に椅子を置いて本を読めたら最高ですね」
と、幸せそうにニンマリ。竹内さんがいつも楽しそうに見えるのは、
自分に無理のナイ、そんな満ちたりた時間に秘密があるのかもしれない。
「家では静かに過ごすのが好き。もしも部屋に盗聴器がしかけられてたら
『こいつこんなに静かでちゃんと生活してんのか?』と心配されそう(笑)
ひとりの時間ができたら、肩のあたりに乗ってる仕事の疲れや、人間関係の
気遣いを、ポコンポコンって払い落として、『さて、何がしたいかな?自分』
って考えるんです。すると、その時ごとの気持ちいい過ごし方が見えてくる。
ちょっと前まではずっと誰かと一緒のいるか、完全に引きこもっているかの
どちらかだったんです。でも、どっちかに偏ると疲れることに気がついて。
最近ですね、いろんな時間をバランスよく楽しめるようになったのは」
旅する時間
ドラマやCMで見る竹内さんの自然な笑顔にひかれる人は多い。
実際、目の前にいる竹内さんは、やっぱり気取りがなくてすがすがしい。
普段から疲れなどはためないようにしてる?
「そうかも。ひとつの場所にずっといると、停滞して息が詰まりそうに
なるんです。そうすると、『よしッ、環境を変えちゃえ!』と思っちゃう。
それで、急に引越ししたり、旅行したりするんです(笑)。」
デビューしてからの7年間で8回も引越し。自他ともに認める”引越し魔”だ。
旅も多い。最近では、9月に1週間ニューヨークに出かけた。
「ランチの女王」が終わった時に『どっか行きたーい!』と思ったんです。
そしたら、家にあった『オータム・イン・ニューヨーク』のDVDが目にとまって。
「秋・・・ニューヨーク・・・今じゃん!』って(笑)
3日後には飛行機の中にいました。(笑)」
すごい行動力!航空チケットも自分で用意するのだそう。
「『あの時、時間があったのにしなかった』と後悔しるのがイヤなんです。
だから、思いついたらすぐ行動!」
ニューヨーク旅行の思い出は?
「お買い物や博物館もよかったけど、いちばん楽しかったのはカフェ。
せっかくだから、朝食はホテルじゃなくてカフェでとったんです。
そうしたら私、中学生くらいに見えるみたいで(笑)。
コーヒー頼んだら、おじちゃんが『ミルクはいいのかい?お嬢ちゃん』って。
それで『いいの。子供でも朝はブラックを飲みたいのよ」とわざと子供っぽく
答えたり。内心、『成人してはいるんだけどね』と思いながら(笑)。
他愛のない会話が楽しかった」
みんなが”竹内結子”を知っている日本ではありえない、いつもと違う朝。
それだけでリフレッシュできるものなのかも。
「旅は、ある種の現実逃避かもしれない。でも、旅先でリフレッシュして
帰ってくると、『あんな楽しいことがあったな』と思えて、それが
エネルギーになっています。」
仲間との時間
「20歳になった頃だったかな。いつまでも”理想”の女の子像を
求められる自分に違和感を感じたんです。『みんなが思うほど
私はいつもニコニコしてないし、いい子じゃない』って。
笑顔だけじゃなく、違う表情も見てほしくなった。腰を据えて女優業に
取り組みたいと思い始めた頃でした」
と竹内さん。そんな時は、気のおけない友達との時間も大切になる。
「相談を持ちかけるくせに、納得いかない答えをもらうと『ムリ』って
反抗するんですけど(笑)。でも、素直な時もありますよ。
さっきの悩みの時は、同業の友達に、『目標があるなら、その目標に
達するために何が必要かを考えて、ひとつひとつ行動していけば?』
とアドバイスされて。で、『ウン』って素直にうなずきました。」
好きと言わないほうが続く関係もあるかも
この冬公開される竹内さんの主演映画「黄泉がえり」は、幼なじみとの
せつないラブストーリー。ご自身も男友達がいそうなタイプに見えるけど。
「いますけど。オヤジっぽいと言われるから恋にはならなそう(笑)
ただ、「黄泉がえり」の主人公たちのつかづ離れずの関係はわかる。
たとえ好きでも『口にしないほうが長く一緒にいられるかも』って
臆病になってるんです」
もしかして、竹内さん自身は、恋に関しては即行動ではないタイプ?
「そう。猫みたいに(笑)。 袋に入って出てこない。自分を完璧に守って
少しずつちょっかいを出す感じ(笑)」
くったくなく笑うかと思えば、凛としたまなざしで語ったり、
ピュアに照れたり。ひとところに定まらない魅力に、ますます目が離せなくなる

ピープルクローズアップ
いつも楽しそうで、ナチュラルな笑顔が印象的な竹内結子さん。
近頃そこにしなやかな女らしさも加わって、凛とした輝きに
ますます磨きがかかっている。それは竹内さんがいつでも
「今」という時間を丁寧に大切に過ごしてきたから。
竹内流の上手な”時間の使い方”をお教えします。